魚のヒミツ−鱗(ウロコ)
鱗(ウロコ) それは体を守る鎧か?
太古の昔、魚の表面を被う頑丈な鱗は外的から身を守るための鎧の役目をしていました。そして現在、一部の魚を残し進化の過程で鱗は段々と薄く小さくなり、頑丈な鎧としての役目が失われてきました。では、いったいその役目は何なんでしょうか?
主な鱗の種類
現在の漁業の対象となるほとんどの魚の鱗は、櫛鱗(しつりん:図の1)あるいは円鱗(えんりん:図の2)と呼ばれるタイプに分類されます。また、サメの仲間はそれと異なる性質を持った楯鱗(じゅんりん)と呼ばれる鱗を持っています。

- 櫛鱗を持つ魚 : スズキ、イットウダイ、マダイ、イサキ、サバなど
- 円鱗を持つ魚 : マイワシ、サケ、アユ、コイなど
- 鱗が消失した魚 : ウツボ、タチウオ、ネズッポ、アンコウ類など
様々な鱗
- アジの鋭く尖った「ゼイゴ」は、肥大して山の稜線の様に見えることから稜鱗(りょうりん)と呼ばれる特殊な鱗です。
- ウナギは鱗が無いように見えますが、実は皮膚に埋没しており、米粒状の鱗がザル目のように存在しています。
- 爬虫類の鱗とは異なります。魚類の鱗は真皮性外部骨格であるのに対して、爬虫類の鱗は表皮性外部骨格で毛や爪と同じものです。
- サメの鱗は歯と同じ構造をしており、特殊です。
鱗の役割
- 体表の保護や浸透圧の調整といった役割(塩分濃度の調整)
- 外敵や寄生虫から身を守る役割
- 水流の圧力を感受し、流れの速さと方向を知り、また温度や塩濃度の検知器として働く、センサーの役割(側線に沿って存在する側線鱗がその役目を果たす)
- 水流の乱れや水の抵抗を抑えて、遊泳運動の効率をよくする役割
- 相手を威嚇する為に使われる。(ハリセンボン)
- カラフルな色彩を持つ魚がいる理由は、魚の鱗が色素細胞と光彩細胞を持つ真皮層に形成されるために、あの様にきれいな色を呈します。
鱗の役割
- 魚を食べる上で鱗はとっても邪魔な存在、でも鱗を美味しく食べる料理があります。例えば、甘鯛を使った若狭焼きや松笠揚げ、鯉を使った鯉こくなどは有名です。
- また、鱗の成分は、コラーゲンとカルシウム(骨や歯の成分と同じハイドロキシアパタイト)から成っています。その為、最近では健康食品として非常に注目され様々な商品が開発されています。