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魚のヒミツ−魚と毒−イソギンチャク

イソギンチャク 海の花にも棘があります

イソギンチャク海の中でユラユラと潮の流れに身を任せて漂っている姿は、見るものを魅了するものがあります。また、一部の魚や甲殻類にとっては身を守るための大変重要な役割を果たしています。

イソギンチャクの毒

イソギンチャクはたくさんの触手で近づいたプランクトンや小魚を捕獲して食べることはご存知の事と思います。つまり、多かれ少なかれイソギンチャクは、その触手に毒を持ち、それにより捕食を行っているのです。イソギンチャクは種類により持っている毒も様々ですが、「タンパク毒」と「神経毒」に大別できます。

毒性の強いイソギンチャクには、岩のように見える「ウンバチイソギンチャク」や「イワスナギンチャク」、カリフラワーのような「ハナブサイソギンチャク」がいます。また、それよりもやや毒性は低いですが、「スナイソギンチャク」などにも注意が必要です。

被害 刺されると

イソギンチャクの中には岩なのか海藻なのか区別のつかないようなモノが存在し、不注意から触れていまい刺されてしまう場合が多いようです。イソギンチャクの中には非常に美しいものから、エビやカニ、そしてクマノミと共生するものが多く、見るものに油断を与え、つい、うっかり・・・。

毒性の弱いイソギンチャクに刺された場合は、大した炎症も起こらず、患部が少々腫れたり、痒みを持ったりする程度です。しかし、上記に上げたような毒性の強いものに刺されると、激痛が伴ない、患部は腫れ上がり、発熱、全身の疼痛が起こります。ひどい場合は、患部が強い痒み、潰瘍、壊死を起こします。また、完治するまでの時間がかかり、ウンバチイソギンチャクに刺されて、治るまで1年半以上かかったという例も報告されています。

応急処置 もしもの時の対処法

刺された部分は擦らずに、海水できれいに刺胞を洗い流して下さい。腫れ、発熱がある場合は氷や冷水で冷やして下さい。軽度の場合は、放っておいても大事に至りませんが、痛みや痒み、炎症が激しい場合は病院で適切な手当てを受けて下さい。応急処置として食酢やアルコールをかけると炎症が和らぐ場合がありますが、イソギンチャクの種類により対処法が異なりますので、ハッキリしない場合は、絶対に使わないで下さい。

イソギンチャクの利用

最近の研究によると、スナギンチャクから取れる天然化合物(ノルゾアンタミン)は、骨粗しょう症の治療薬として期待されており、北海道大学の研究室でその合成に成功したと発表がありました。実用化に期待がかかります。


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[日本の海水魚]
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