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魚のヒミツ−魚と毒−サンゴ

サンゴ 海のオアシス、でもそこにも危険が

イソギンチャクサンゴは一見海に生える樹木のように見えますが、実はクラゲやイソギンチャクと同じ刺胞動物です。石灰質の骨格をもち、ポリプと呼ばれる小さな個体が集まり、ひとつのサンゴを造り、そして更に大きな集合体となりサンゴ礁を形成しています。サンゴの北限は千葉県館山沖ですが、大きなサンゴ礁を形成する代表的な海と言えば、沖縄の海でしょう。沖縄の海を目の前にすると、ここに竜宮城が在ったのかと思わせるほど、そこに広がるサンゴ礁の美しさに圧倒されます。しかし、そんな海のオアシスにも危険は潜んでいました。

サンゴの毒

ほとんどのサンゴ類は刺胞毒を持っていますが、その毒性は弱く触れても大事に至ることはほとんどありません。サンゴの中で特に注意しなければならないものは、サンゴ礁を形成する普通のイシサンゴ類(花虫綱)とは異なる分類群に属する、ヒドロ虫綱のアナサンゴモドキ類で、通称「火炎サンゴ(ファイヤーコーラル)」と呼ばれるものです。

被害 刺されると

火炎サンゴによる被害は、普通のサンゴと間違えて触れ、痛い目に遭うケースがほとんどです。これに刺されると、激痛が走り、赤く点状に腫れ上がります。そして、しばらくすると痛みが痒みに変わります。炎症がひどい場合には、潰瘍や皮膚がただれるといった症状が現れます。

応急処置 もしもの時の対処法

刺された部分は擦らずに、食酢やアルコールをかけると炎症が和らぎます。二次感染や化膿を防ぐためにも、病院に行って手当てをする事をお勧めします。

サンゴの被害に遭わないためには

ウエットスーツを着たり手にはグローブをし出来るだけ皮膚を露出しないことが肝心です。また、無暗にサンゴに手を伸ばさない事です。たとえ触ったサンゴが火炎サンゴでなくても、水の中では皮膚が柔らかくなっており、硬く鋭いサンゴにチョット触れただけでも簡単に切り傷を負う事があります。そうした傷を負う事で、その部分にサンゴの刺胞が入り込み、化膿する事が有りますので十分な注意が必要です。


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[日本の海水魚]
持ち運びやすいコンパクトサイズの図鑑ですが、日本近海の海水魚1246種を掲載。海に出かける時はいつも携帯しています。