魚のヒミツ−鯛の鯛
鯛の鯛 魚の中に魚がいた?
「鯛の鯛」という言葉を聞いたことがあるだろうか?江戸時代に粋な遊び心から生まれた言葉のようですが、果たしてその正体は?
「鯛の鯛」とは
鯛の鯛」とは、魚が胸鰭を支えたり動かしたりする際に使う骨の俗称で、魚の肩甲骨と烏口骨の部分をそう呼びます。なぜそのように呼ばれるかは、一目瞭然。その骨の形が魚を象っているからに他なりません。(下の写真はマダイの鯛の鯛)
硬骨魚類のどの魚にもこの骨はありますが、特に昔から珍重されたマダイの物が、形も美しいことからそう呼ばれるようになったのでしょう。このマダイの「鯛の鯛」は、縁起物としても喜ばれ、お守りとしてまた財布に入れておくと金が貯まるなどと言われています。
「鯛の鯛」のある部分
「鯛の鯛」は下の写真(魚種:チダイ)の胸鰭の横に黒い線で描かれている部分にあたります。
更に「鯛の鯛」と胸鰭の部分を詳細に見ると、下の写真(魚種:メバル)の様になっています。
「鯛の鯛」の取り出し方
魚を食べる際に、胸鰭の付け根部分を慎重にほぐしていくと取り出すことが出来ます。最も取り出しやすい方法は、煮魚にする方法です。ただし、煮過ぎると骨が崩れることがありますので煮過ぎには注意。また、焼き魚にした場合は、骨が焦げたり身離れが悪く上手に取り出せないことがあります。
魚を食べる時にチョット注意すると、こんな楽しみ方もありますので、ご家庭でお試し下さい。